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【便秘改善の基礎知識】からだを守る最前線、腸内のバランスと免疫機能

おなかの調子はどうですか?
腸(おなか)は「第二の脳」とも呼ばれ、体に良いものと悪いものを考えて、脳の信号を待つことなく独自に栄養の吸収に働く器官です。 腸内環境を良好に保つことは、健康な毎日を送るためにとても大切です。

「はたらくおなか」のコラムでは、便秘の予防や解消、日々の食生活のヒントといったトピックを、「腸の健康」という視点からお届けします。
皆様の健やかな暮らしの参考として、是非お役立てください。

腸(おなか)の「免疫機能」とはなんでしょうか。「免疫機能」とは食べ物と共に入ってくる病原菌や毒素など、体に害を及ぼすものを取り除いて、私たちの体を守る仕組みです。腸は消化吸収とともに、病気から体を守る「免疫機能」にも重要な役割を担っています。
腸で活躍する免疫細胞の働き、腸内細菌との関わりとともにみていきましょう。

1.免疫機能の最前線、消化と吸収だけじゃない、腸(おなか)のはたらきを整理する

空気中や食べ物にはたくさんの「バイ菌」が存在しています。「バイ菌」とは病原菌や毒素など、病気を引き起こすウイルス、細菌、カビなどのこと。
実は、こうした病原菌は空気や食べ物とともに、常に体の中に入り込んできています。しかし、だからといってすぐに病気になってしまうことはありませんね。それは菌から体を守る「免疫機能」が働いているからなのです。

腸の大事な役割として、栄養の消化や吸収、不要物の排出といった機能の他に、この「免疫機能」の働きがあります。
口から続く消化管の一部である腸管は、外の世界とつながっているため、常に有害物質やウイルスの危険性にさらされている、言わば免疫機能の最前線とも言える器官なのです。
腸は体内の免疫の仕組みにおいて、最大といわれる免疫組織であり、免疫細胞や腸内細菌の働きは、私たちの「病気の予防」に重要な役割を担っています。


2.最前線でからだを守る、腸ではたらく免疫機能

栄養となる食べ物と一緒に入ってきてしまう、体に悪い影響を及ぼす有害物質やウイルスといった「バイ菌」は、吸収しない事はもちろん、適切に取り除かなければなりません。
最前線でからだを守っている腸(おなか)の中では、必要な栄養素を体内に取り込み、不必要な(有害な)物質を除外する取捨選択が休むことなく行われています。
実は小腸・大腸には、からだ全体の免疫細胞の約70%が存在しているのです。

小腸の免疫機能は、口などから侵入してくる有害菌を防ぐ働きをしています。
有害菌が小腸を通りこえ大腸に達した場合、大腸では、小腸に比べて大量に住み着いている腸内細菌の群れがこれを防ぐ役割を果します。

腸には多種多様な細菌が入り込み,腸内フローラといわれる細菌の群れをつくっています。
不規則な食生活やストレスなどで、腸内フローラのバランスが崩れると、スムーズな排便が困難になって「便秘」を引き起こしてしまう場合があります。

便秘は腸の免疫機能にも良くない影響をもたらします。
便秘によって、本来排出されるべき便が腸内に長く留まると、悪玉菌が増殖しアンモニアなどの有害物質を発生させ、腸内環境はますます悪化。これらの有害物質を防ぐため免疫機能に大きな負担がかかり、結果、免疫力の低下を招いてしまうのです。

私たちは、本来は外敵となりうる腸内細菌との良好な関係を保ち、腸内フローラのバランスを整えることで、免疫機能をはじめとする様々な健康への恩恵を受けているのです。


3.腸内細菌と免疫機能、おなかの安定を保つ粘膜バリア

腸内フローラは宿主である私たちの免疫機能とお互いに作用しあう関係を持っています。
ビフィズス菌や乳酸菌といった善玉菌が、食物繊維などを分解(発酵)して生まれる有益な物質(短鎖脂肪酸)は、吸収されて私たちのエネルギーの源になるとともに、腸の表面をおおい、腸内細菌と腸の表面を分け隔てる「粘膜バリア」を丈夫に保つことにも働いています。

たとえ病原菌などの有害菌が腸内に入ってきても、十分におおわれた粘膜バリアの働きがあることで、腸内は安定した状態に保たれます。
それと同時に、粘膜バリアは腸内に有害菌が増えることを抑え、善玉菌が住みやすい環境を維持することにも働いています。

腸内細菌はたんに住み着いているだけでなく、食べ物からの栄養素を発酵し、宿主に有益な物質を生産することにより、宿主である私たちとお互いにメリットのある、ウィン-ウィンの関係をつくっているのです。
腸内細菌と腸の表面の粘膜バリアは、お互いに作用しあいながらわたしたちの腸(おなか)を守っていると言えます。

免疫力について覚えておきたい3つのポイント!!

1.免疫細胞の約70%は腸(おなか)にあり!病気を防ぐにはおなかを丈夫に!

2.免疫力は腸内フローラとともにあり!善玉菌の働きを引き出す食生活!

3.免疫細胞をつくるのはタンパク質。必須アミノ酸を含む良質のタンパク質が大切です!

【まとめ】

私たちが安全に生きていくために、有害な物質を除去・排出するおなかの働きはとても大切です。腸の免疫細胞の働きに加え、腸内フローラを良いバランスで保つことが、健康維持や病気予防への第一歩と言えます。まずは日々の食事や生活習慣を通して腸内フローラを整え、より強い免疫機能を手に入れましょう。

【参考URL】

腸管上皮細胞と腸内細菌との相互作用
http://leading.lifesciencedb.jp/5-e007/

腸管免疫と腸内細菌
http://www.nyusankin.or.jp/scientific/pdf/Nyusankin_477_a.pdf