コラムcolumn

品質管理

私たちは「たんぱく質」でできている!?カラダの材料を上手にとり入れましょう!

「炭水化物(糖質)」「脂質」とともに三大栄養素と言われている「たんぱく質」。英語では「プロテイン」、スポーツに親しんでいる方にはおなじみの言葉ですね。スポーツ時はもちろん、私たちの体をつくる材料となって毎日の健康を支える大事な栄養素、たんぱく質についてみていきましょう。

大切です!カラダをつくる、たんぱく質の働き

私たちの体は、私たちが日々口にする食べものや飲み物から出来ています。

炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラル…。様々な栄養素が私たちの健康を支えてくれていますが、中でも、水の次に多く体内にあるのが、体全体の約20%を占める「たんぱく質」です。

たんぱく質は、筋肉や臓器を作る際の主な材料となります。

筋肉はイメージがつきやすいかもしれませんが、髪の毛や肌、爪など外の世界に直に触れている部分や、血管の壁を作っているのも、実はたんぱく質であること、ご存知でしたか?

さらに体内では酸素や脂質を運ぶ物質や、イライラ解消に役立つホルモンや、体内で様々な物質の合成や分解を助ける各種酵素の本体として大活躍!

メインとして、サポートとして、それぞれに働くたんぱく質は、私たちの体が常に必要としている大事な栄養素なのです。

筋肉や臓器、皮膚、爪などは、それぞれ決まった日数が経つと新しく生まれ変わります。
その時にたんぱく質が足りないと、健康で丈夫な仕上がりにはなり得ません。
その結果、疲れやすくなったり免疫力が弱くなってしまったりと、様々な体の不調を引き起こしてしまいます。

この様な体の作り替えは、私たちの体内のあちこちで、様々なタイミングで行われています。毎日充分な量のたんぱく質を蓄えておく必要があるのです。

毎日の食事を中心に、様々なかたちでしっかりとたんぱく質を補っていく事こそ、健康な体作りの基本といえますね。

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必須アミノ酸のこと

私たちが食べているたんぱく質は、動物性たんぱく質と植物性たんぱく質の2種類に分けられます。

動物性たんぱく質の特徴は?
・含むアミノ酸の種類や量が多く、体内で作られないアミノ酸の共有源として役立つ。
・効率よく吸収・利用されるため、体を早く回復させたい時や、トレーニングを行っている時などに特におすすめ。
・脂質を多く含むものもあり、植物性たんぱく質と比べるとカロリーは高め。

【動物性たんぱく質を多く含む食材】
肉・魚・卵・乳類・乳製品など

植物性たんぱく質の特徴は?
・主食として食べる米や小麦などからもとることが出来る。
・全体的に脂質が少なく、カロリーは動物性たんぱく質と比べて控えめのため、ダイエット中の方におすすめ。
・動物性たんぱく質と比べると、含まれるアミノ酸の種類や量が十分でないものが多い。

【植物性たんぱく質を多く含む食材】
穀類、豆類・豆製品など

2種類のたんぱく質、それぞれの特徴を活かして、およそ1:1の割合になる様に組み合わせて食べる事がポイントです!

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2種のたんぱく質の違いを知る

たんぱく質はアミノ酸がさまざまな形で組み合わさってできています。

なかでも特に重要なのは「必須アミノ酸」と呼ばれる、体の中では作ることが出来ないアミノ酸!

そもそも私たちの体内のたんぱく質を作っているアミノ酸は、実はたった20種類しかありません。そのうち9種類が、食べものから得るしかない必須アミノ酸にあたります。

だからといって、たんぱく質を多く含む食品をむやみやたらにたくさん食べれば良いのか、というとそんな訳でもないのです。

では何を食べればよいのか!?

その判断に役立つのが、食品に含まれる9種類の必須アミノ酸のバランスを示した点数、「アミノ酸スコア」です。
スコアが100の食品がアミノ酸をバランスよく含むもの、と言えます。

これは、ひとつの「桶(おけ)」をイメージしてみると分かりやすいかもしれません。
桶をつくっている側面の板の高さにでこぼこがあり、高いものと低いものがあったら?結局、水(たんぱく質)は一番低い板の高さまでしかためることが出来ませんね。

アミノ酸も同様に、9種をバランス良くとることが大切で、そのバランスに「でこぼこ」があると十分にたんぱく質をつくることができないのです。

【参考】アミノ酸スコア食品別数値
動物性食品
・鶏卵:100
・牛乳:100
・牛肉/豚肉/鶏肉:100
・あじ/いわし/さけ/まぐろ:100
植物性食品
・精白米:61
・パン:44
・じゃがいも:73
・とうもろこし:31
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アミノ酸スコアが高い食品と言えば、肉や魚、卵などの動物性たんぱく質中心。
ですが、動物性食品には脂質が多く、食べ過ぎると肥満や生活習慣病につながりかねないのが難しいところ。

だからこそ、上手に植物性たんぱく質と適量を組み合わせていく必要がある訳です。

そう考えると、植物性たんぱく質をとれるご飯を主食にし、お肉やお魚をおかずで食べる日本の食事スタイルは、まさに理にかなったものといえるのではないでしょうか。

たんぱく質摂取量の変化

近年では、1日にとりいれるカロリーの合計量が少なくなっている傾向にありますが、特に1日当たりの炭水化物摂取量は、この30年で30g以上もダウン。これはごはんに換算すると、およそお茶碗1/2くらいです。

しかし炭水化物が減っている裏側で、肉類や菓子類を食べる量は上昇しているという調査結果がでています。
(国民健康・栄養調査より)

「日本人の食事摂取基準」によると、たんぱく質の1日に目指したいエネルギーの量は、大人・子供ともに1日のカロリー総合計の13~20%と言われています。
(日本人の食事摂取基準2015年版より)

この量は大人でいうと、自分の体重1kgに対して0.9~1g、例えば体重60kgの方であれば、54g~60gくらいです。

ちなみに、動物性たんぱく質食品が含むたんぱく質量の一例がこちら(100gあたり)。
・豚ばら肉 100g→13.4g
・鶏卵   100g→12.3g
・さば    100g→20.6g
・牛乳   100g→3.3g

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1日に3回の食事を考えると、動物性たんぱく質だけでも、意外と1日の量をすぐ超えてしまいそうなことが分かるのではないでしょうか?

動物性たんぱく質は脂質を多く含み、比較的カロリーが高め。ダイエット中の人や意識してとっている人には注意が必要です。
また、たんぱく質は体に貯めておけないので、余ったら尿として外に出すしかありません。そうなると腎臓に負担がかかる心配も。

たんぱく質、バランスよく「何からどうとるか」も大切なのです。

【まとめ】

たんぱく質は強い体を作るためには欠かせない栄養素ですが、生活習慣病や肥満予防のためにも、特に動物性たんぱく質のとりすぎはNG!また極端にたんぱく質が多すぎる食事は腎臓に負担をかけてしまいます。何からどのようにとるのか、毎日の健康を支えるバランスを考えていきましょう。

【参考URL】
国民健康・栄養調査
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177189.html
日本人の食事摂取基準
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html
実践的指導実施者研修教材(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/info03k.html
木戸康博・桑波田雅士・中坊幸弘編,『基礎栄養学』,第3版,講談社サイエンティフィク,2015